商談・営業の進め方

商談の議事録の書き方とテンプレート|AIで文字起こし・要約する方法

公開 アポツム編集部

商談の議事録の書き方 テンプレートとAIの使い方(オンライン商談のあとに、議事録を整理している営業担当者のイラスト)

商談のあと、議事録を書く時間がなかなか取れない。書いたものの、あとから読み返すと「結局、次に何をするんだっけ」と分からない。そんな経験はないでしょうか。

商談の議事録は、社内の会議の記録とは少し役割が違います。いちばん大切なのは、次の商談や提案につなげるための情報が残っていることです。この記事では、商談の議事録に書くべきことと、そのまま使えるテンプレート、録音するときのマナー、AIで文字起こし・要約する方法をまとめます。

商談の議事録の役割

商談の議事録は、話した内容をただ書き写すものではありません。主に次の4つの役割があります。

図1商談の議事録の4つの役割
商談の議事録の4つの役割:次の行動を決める、相手と認識をそろえる、社内で引き継ぐ、提案を磨く
図の内容を文字で読む
  • 次の行動を決める誰が・いつまでに・何をするかをはっきりさせる
  • 相手と認識をそろえる要点をお礼のメールで送り、行き違いを防ぐ
  • 社内で引き継ぐ上司や別の担当者が読んでも状況が分かる
  • 提案を磨く相手の課題や言葉を、次の提案や資料に生かす

社内の会議の議事録は、決まったことを記録するのが中心です。一方で商談の議事録は、相手の状況と、これからの進め方を残すことに重きを置きます。決まらなかったことや、相手が迷っている点も大切な情報です。

商談の議事録に書くこと

商談の議事録には、少なくとも次の項目を書いておきましょう。

図2商談の議事録で押さえる項目
商談の議事録で押さえる項目:基本情報、相手の課題、決裁者と決め方、予算感、導入したい時期、ほかに検討しているもの、質問と気になっている点、次の約束
図の内容を文字で読む
  • 基本情報日時・形式・参加者(相手と自社)・商談の段階
  • 相手の課題何に困っていて、なぜいま解決したいのか
  • 決裁者と決め方誰が決めるのか、決めるまでにどんな流れがあるか
  • 予算感予算の有無や、確保の時期・決め方
  • 導入したい時期いつまでに始めたいか、その理由
  • ほかに検討しているものいまのやり方や、比べている方法
  • 質問と気になっている点相手から出た質問と、その場で答えられなかったこと
  • 次の約束誰が・いつまでに・何をするか、次回の日時

相手の課題は、相手の言葉で書く

課題は、自分の言葉に言い換えず、相手が話した言葉をなるべくそのまま書きます。「人手が足りなくて、展示会のあとのフォローまで手が回らない」のように書いておくと、次の提案資料や文面にそのまま生かせます。

決裁者・予算感・時期を確かめる

商談が進むかどうかは、「誰が決めるのか」「予算はあるのか」「いつまでに始めたいのか」で大きく変わります。1回の商談ですべてを聞けなくても、分かったことと、まだ分からないことを分けて書いておきましょう。分からない項目は、次の商談で聞くことになります。

予算や決裁者のことは、直接は聞きにくいものです。次のような聞き方を用意しておくと、自然に確かめられます。

例文課題・決裁者・予算感・時期を聞く質問の例
・いま、いちばん手間がかかっているのはどの作業でしょうか。
・今回のようなご検討は、最終的にどなたがお決めになりますか。
・ご予算は、すでに確保されていますか。それともこれから社内で調整されますか。
・いつごろから使い始めたいとお考えですか。何か理由があれば教えてください。
・ほかに比べていらっしゃる方法はありますか。

次の約束は「誰が・いつまでに・何を」

議事録でいちばん抜けやすいのが、次の約束です。「資料を送る」だけでなく、「山田が11月〇日までに見積もりを送る」のように、担当・期限・中身をそろえて書きます。相手にお願いしたこと(社内での確認など)も一緒に書いておくと、次の連絡のきっかけになります。

商談の議事録テンプレート

そのまま使えるテンプレートです。社内の共有ツールや表計算ソフトに貼りつけて使ってください。

例文商談の議事録テンプレート
■ 基本情報
日時:2026年〇月〇日(〇)14:00〜14:45
形式:オンライン/訪問
相手:株式会社〇〇 〇〇部 田中さま(部長)、佐藤さま
当社:山田、鈴木
商談の段階:初回/2回目/見積もりの後

■ 相手の課題(相手の言葉で)
・

■ いまのやり方と困っていること
・

■ 決裁者と決め方
・決める人:
・決めるまでの流れ:

■ 予算感
・

■ 導入したい時期と理由
・

■ ほかに検討しているもの
・

■ いただいた質問・気になっている点
・

■ 次の約束(誰が・いつまでに・何を)
・当社:
・相手:
・次回の商談:〇月〇日(〇)〇時〜

■ 所感(事実と分けて書く)
・

読み返して役立つ議事録にするコツ

同じ商談でも、書き方しだいで、あとから役に立つかどうかが変わります。よくあるあいまいな書き方と、次につながる書き方を比べてみましょう。

図3あいまいな議事録と、次につながる議事録
あいまいな議事録と、次につながる議事録:あいまいな書き方、前向きに検討とのこと、予算は大丈夫そう、資料を送る、次につながる書き方、来月の部内会議で導入を決める、予算は年度内に確保済みと伺った、山田が〇日までに見積もりを送る
図の内容を文字で読む

あいまいな書き方

  • 前向きに検討とのこと誰が、何を検討するのかが分からない
  • 予算は大丈夫そう確かめたのか、印象なのかが分からない
  • 資料を送る誰が、いつまでに送るのかが分からない

次につながる書き方

  • 来月の部内会議で導入を決める決めるのは部長の田中さま
  • 予算は年度内に確保済みと伺った相手の発言として書く
  • 山田が〇日までに見積もりを送る担当・期限・中身がそろっている

ほかにも、次の点を意識すると読み返しやすくなります。

  • 事実と自分の考えを分ける:相手が話したことと、自分の所感は別の欄に書く
  • その日のうちに書く:時間がたつほど細かい言葉を忘れてしまう
  • 数字と名前は確かめる:人数・金額・日付・社名や部署名は、聞き違いがないか見直す
  • 結論を先に書く:上に次の約束と要点、下に細かいやりとりの順にする

商談の前に、分かっていることを書いておく

議事録は、商談が終わってから書き始めるより、商談の前にテンプレートを開いておくほうが楽になります。基本情報や、相手のホームページで調べた事業の内容、聞きたいことを先に書いておけば、当日は空いている欄を埋めるだけです。聞き忘れも防げます。

録音するときのマナー

議事録を正確に残すために、商談を録音することもあるでしょう。録音するときは、必ず事前に相手の了承を得ます。黙って録音すると、あとで知った相手の信頼を大きく損ねてしまいます。

商談の予約を受けた段階で、確認のメールに「当日は議事録のために録音をお願いする場合があります。ご都合が悪ければお知らせください」と書いておくと、相手も心づもりができます。そのうえで、商談の冒頭では、たとえば次のように伝えます。

例文録音の了承をお願いする一言
本日のお打ち合わせですが、聞き漏らしを防ぐために、録音させていただいてもよろしいでしょうか。
録音は議事録を作るためだけに使い、社外には共有いたしません。
ご都合が悪ければメモで進めますので、遠慮なくおっしゃってください。

録音したデータは、見られる人を必要なメンバーに限り、使い終わったらどう扱うかも決めておきましょう。

AIで文字起こし・要約する方法

議事録づくりの時間は、思った以上にかかります。たとえば1件の議事録に30分かかるとすると、週に10件の商談で5時間です(30分×10件=300分)。この時間を減らすのに役立つのが、AIによる文字起こしと要約です。

図4AIで議事録を作る流れ
AIで議事録を作る流れ:了承を得て録音する、文字に起こす、要約する、次にやることを確かめる、人が見直して共有する
図の内容を文字で読む
  1. 了承を得て録音する冒頭で録音の目的と使い道を伝える
  2. 文字に起こす話した内容をAIが文章にする
  3. 要約する課題・決裁者・予算感・時期などを抜き出す
  4. 次にやることを確かめる担当・期限・中身がそろっているか見る
  5. 人が見直して共有する数字や名前の聞き違いを直してから送る

AIの要約はとても便利ですが、聞き違いや言い換えが入ることもあります。とくに金額・日付・人の名前・相手の発言のニュアンスは、共有する前に必ず人が確かめましょう。

AIに任せる部分と、人がやる部分を分けておくと、手間を減らしながら質を保てます。

  • AIに任せる:話した内容の文字起こし、要点の抜き出し、次にやることの下書き
  • 人がやる:数字や名前の確認、所感の記入、相手に送る文面の言い回しの調整

アポツムでは、商談の録音から、AIが文字起こし・要約・次にやることを作成します。フォームから送った文面の予約リンクで決まった商談は「商談日程確定」として自動で記録され、商談の前にはAIが準備メモを用意します。送った文面・返信・商談の予定が同じ画面にまとまるので、誰に何を提案して、商談で何を話したかを、あとからたどりやすくなります。

議事録を共有して次につなげる

社内での共有

議事録は、相手の会社ごとにまとめて保存しておくと、前回までの流れをすぐにたどれます。商談の段階(初回・提案・見積もりなど)も書いておけば、上司が全体の状況をつかみやすくなります。共有する前に、相手の個人的な話や、社外に出せない情報が混ざっていないかも確かめましょう。

相手との共有

議事録の要点は、商談のお礼のメールで相手にも送っておくと、認識の行き違いを防げます。次の約束を書いておけば、相手の社内での確認も進めやすくなります。

例文件名:本日のお打ち合わせのお礼(株式会社△△)
株式会社〇〇
〇〇部 田中さま

本日はお時間をいただき、ありがとうございました。株式会社△△の山田です。
お打ち合わせの内容を、念のためまとめてお送りします。

【伺った課題】
・展示会のあとのフォローまで手が回っていない

【次の進め方】
・当社:〇月〇日までに、お見積もりと導入の流れをお送りします
・貴社:〇〇部さまにご確認いただく
・次回:〇月〇日(〇)15:00〜 オンライン

内容に違いがありましたら、お知らせいただけますと幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社△△ 営業部 山田太郎
電話:03-0000-0000

次回の日程を決めるメールの書き方は、日程調整メールの書き方と例文や、候補日の出し方のマナーも参考にしてください。

商談の議事録を上司と一緒に見直している営業担当者のイラスト
要点と次の約束が上にまとまっていると、上司や別の担当者もすぐに状況をつかめます

よくある質問

議事録は相手にも送ったほうがよいですか?

全文を送る必要はありませんが、要点と次の約束はお礼のメールで送るのがおすすめです。認識の違いがあれば早めに気づけますし、相手の社内での共有にも使ってもらえます。

録音を断られたら、どうすればよいですか?

録音はせずに、メモで進めます。話を聞きながら全部を書くのは難しいので、テンプレートの項目を手元に置き、課題・決裁者・予算感・時期・次の約束を中心に書き留めましょう。2人で商談に出られるなら、1人が記録を担当するのも方法です。

議事録はいつまでに書けばよいですか?

できれば商談のその日のうちに書きましょう。時間がたつと、相手が話した細かい言葉や雰囲気を忘れてしまいます。お礼のメールで要点を送るなら、議事録を書き終えてから送ると、内容の抜けを防げます。

議事録は誰が書けばよいですか?

基本は、商談を担当した営業の人が書きます。2人で出る場合は、話す人と記録する人を分けると、話に集中しやすくなります。誰が書いても同じ項目がそろうように、テンプレートを社内で決めておくのがおすすめです。

AIの要約をそのまま共有してもよいですか?

共有する前に、必ず人が読み直してください。とくに金額・日付・人の名前は、聞き違いが起きやすいところです。相手に送る場合は、言い回しも丁寧に整えましょう。

まとめ

  • 商談の議事録は、次の行動を決め、相手と認識をそろえるためのもの
  • 課題・決裁者・予算感・時期・次の約束を押さえる
  • 次の約束は「誰が・いつまでに・何を」で書く
  • 録音は必ず事前に相手の了承を得て、断られたらメモで進める
  • AIの文字起こし・要約で時間を減らし、数字や名前は人が確かめてから共有する

テンプレートを手元に置いて、次の商談から試してみてください。